2022年1月25日

最後のお別れ


最近、身内のいない方の墓じまいのお手伝いをさせていただきました。
その方は、先祖代々、公営の霊園にお墓をお持ちでしたが、身内がいないことから、自分が死んだ後は永代供養塔に入って墓じまいをしたいということでした。

その思いを実現するため、公正証書遺言を作成し、当団体を遺言執行者にご指定いただきました。
ご逝去後はその方の想いに沿って、様々なお手続きをさせていただいたのですが、墓じまいについては想定以上に色々な苦労がありました。

まず、その方の霊園には永代供養の合葬埋蔵施設が無く、同じ公営の合葬埋蔵施設がある霊園への改葬手続きをする必要がありました。
手順は以下の通りです。
 1.現霊園の使用許可証の名義を遺言執行者に変更
 2.合葬埋蔵施設のある霊園にて使用許可証の取得
 3.現霊園のある行政にて改葬許可証の取得

このような手続きを遺言執行者が行うのは稀なケースのようで、何れの手続きもなかなかスムーズに行えず、窓口担当者が困惑している様子もしばしば見受けられました。
苦労は多々ありましたが、ここまで対応する執行者が実に少ないという現状を目の当たりにし、他にはない素晴らしい活動をしているのだと実感することも出来ました。

そして、ようやく合葬埋蔵施設のある霊園で永代供養を迎えた日、朝方降っていた雨も上がり、素晴らしい晴天の中、最後のお別れをしました。
墓前でお花を手向け、お線香を焚き、生前の思い出を振り返りながら、感謝の気持ちをお伝えたしたところ、ふと「今までありがとう」という言葉が聞こえた気がしました。

これからも、私たちが大切にしている『今と、その先のありがとうへ』をたくさん頂けるような活動をしてまいりたいと思います。

継ぐサポ

 

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