2021年11月26日
少子化や核家族化などもあり、自分の死後の対応をしてくれる身内がいない、代々受け継いできたお墓はどうしよう、という悩みを持つ方が増えてきているように感じます。
このような悩みを持った方から、3年ほど前にご相談を受けました。
当時、私は当団体の参画団体である一般社団法人日本シルバーサポート協会に所属しており、その方は身内が全くおらず、ご自分が亡くなった後をお願いする人がいないと悩まれていました。
ご相談の中で、死後の火葬・納骨・事務処理などの対応に加え、三回忌後の永代供養、更に自分が死んだ後は愛猫を動物愛護団体に預けたいなどの想いを話してくれました。
ご本人の想いを実現するため、公正証書遺言を作成し、遺言書の中に遺言執行者として当団体の指定を頂きました。
残念ながら、その方は大病を患っていたこともあり、公正証書遺言作成後間もなくしてお亡くなりになってしまい、その頃から遺言執行の担当者として継続的にサポートをさせていただいておりました。
そして、いよいよ最後のサポートとなる三回忌を迎えました。
あっという間に3年の月日が経ち、三回忌を迎えたその日は、晴れ渡った青い空が広がる心地のよい一日でした。
お寺のご住職とその方の生前の話をしながら懐かしみ、永代供養に向け本堂へ足を運びます。
ご本人が生前可愛がっていた猫ちゃんの預け先から、元気に過ごしている姿の写真を頂いていたので、その写真を手に、供養をさせていただきました。
その後、墓前へ向かい、永大供養墓に移るための供養を行い、お墓を撤去する石屋さんとの手続きなど全ての対応を終えた後、住職にこれまでお世話になった気持ちをお伝えすると、
「もしあなた方がいなければ、このような供養はできませんでした。こうして供養することができて、故人の方もさぞかし喜んでいると思います。
また、今後このような方々が増えてくると思いますので、もし同じような方からご相談がありましたら、ご連絡させていただきますね」
という嬉しいお言葉をご住職から頂きました。
まさに私たちが大切にしている『今と、その先のありがとうへ』を実感する一日となりました。
継ぐサポ