2024年7月18日
みなさん、「おくりびと」ってご存知ですか?
2008年に俳優の本木雅弘主演で、遺体を棺に納める“納棺師”の物語が映画上映されました。
最近では、『ノンフィクション』というテレビ番組で、「おくりびと」の納棺師を目指す人の特集が取り上げられていました。
先日、この「おくりびと」による納棺式に初めて立ち会いました。
生前から私たち都民シルバーサポートセンターでご支援させて頂いた方の納棺式で、故人にとっても、とても価値のあるものとなりました。
故人は、身寄りのないおひとりさま女性です。
納棺式当日は、身元保証・死後事務を委任していた企業の担当者と、遺言を作成した行政書士と私の3名が立ち会い、執り行われました。
式が始まると、先ずは普段のお召し物から素敵な柄の入った死装束へお着替えがなされ、その後、髪を洗い、カットして整え、お化粧が施されていきました。
その全ての所作がとても素晴らしく、今にも起き上がりそうなほどの素敵な姿へと甦りました。
式の最中、故人の趣味嗜好をお話しながら、何色のチークがいいかな、髪型はどうしようか等、他愛もない話をしながら故人を想い、見送るこの儀式が、とても意味あるものと感じました。
全てが整ったその時、おくりびとの納棺師の方が、故人が大好きだった「メロン」と「ジュース」を差し出してくれました。
どちらも棺の中には入れられないものですが、事前打合せの時に話題に上がっていた故人の好みをキャッチし、棺に入れられるようにと、紙で作った手作りの「メロン」を用意してくれていたのです。
「ジュース」も故人が好きだったメーカーのものが用意されており、皆で綿棒に湿らせて、故人のお口にそっと含ませてあげる事ができました。
このようなきめ細かな心配りにとても感動しました。
少しでも多くのおひとりさまがこのような最期を迎えられるよう、引き続き支援の輪を広げて参りたいと思います。
継ぐサポ