2023年8月3日
私たち都民シルバーサポートセンターの相談でよく目にするのが、自宅不動産を兄弟と共有名義で所有しているケースです。
親の相続時に、「法定相続割合でとりあえず相続した」ことが背景にあるようです。
親の相続時には兄弟の仲が良好だったため、そのような相続をしたが、歳を重ねるにつれて、様々な背景から不仲になってしまう事があります。
仮に共有名義となっている不動産を売却または活用しようとしても、共有者同士が合意しないと、それを実現する事は困難です。
加えて、不仲な状況で共有者の方が亡くなると、その持分がその方の配偶者や子どもなどの相続人に相続され、更に問題が拡大していきます。
その結果、空家となってしまう不動産も少なくありません。
この様な問題が起きないよう、共有者が元気で仲の良い間に、
「単独名義にする為の持分買取り」や、「全体を売却して現金化」するなどの対策をお勧めします。
「元気なうちに」というのもポイントで、仮に認知症などにより意思判断能力が無くなると、
不動産の活用や売却は簡単には進みませんので、注意が必要です。
私が現在受けているご相談の中にも、共有名義の不動産をお持ちでお悩みの方がいらっしゃいます。
その方は3人の共有名義で、皆さん高齢ですが意思判断能力もあり、お元気な状態です。
将来問題とならないよう、今のうちから今後の対策について様々な角度から打合せをしています。
皆さん前向きに検討されていますので、必ず良い方向に進んで行くと確信しています。
この様に、一人でも多くの方に、元気なうちから将来の対策をして頂ければと思います。
継ぐサポ