2023年5月11日
先日、身元保証でサポートしている方が、残念ながらお亡くなりになりました。
この方は、未婚で子どもも兄弟もおらず、ご親族は高齢で施設に入居しているお母様おひとりでした。
この方が亡くなったあとは高齢のお母様がひとり残されることになりますが、幸いにも、お母様が暮らす高齢者施設を紹介してくれた担当者が、このような状況になることを心配し、私どもにご相談くださいました。このご相談をきっかけに、ご子息が元気なうちにお母様の身元保証契約と死後対応の契約を締結することができていました。
生前、ご子息の余命が短いことを知った私たちは、公証人の協力も頂き、僅か1ヶ月という短期間で遺言と死後事務委任契約の公正証書を病室で作成し、お母様へのスムーズな資産承継と死後対応の実現をサポートすることができました。
ご子息のお母様を想う気持ちと、多くの人の協力があり、お母様は安心して余生を過ごすことができるようになりました。
ここで、ご子息の死後対応をしていた中で、特に印象的だった場面をご紹介します。
お母様は、お身体が不自由で体力的に不安な面もあり、火葬に立ち会うことが出来ませんでした。
そこで後日、火葬のご報告に伺った時のことです。
私どもが『ご自宅のご子息のベッドの枕元にあった思い出の写真のコピーを棺に入れさせて頂きました』
とご報告し、同時にその写真をお母様にお渡しすると、今まで毅然として対応されていたお母様の目から涙がこぼれ落ち、
『本当にありがとう。私は何にも出来ないから、あなた達に出会えて本当に良かったわ』
と話してくださいました。
私も熱くなる目頭を抑えて、大きく頷きました。
まさに私たちが大切にしている理念「今と、その先のありがとうへ」を実感した瞬間でした。
天国に旅立たれたご子息も、『ありがとう』と思っていらっしゃると嬉しいです。
継ぐサポ