2023年4月18日
4月4日(火)18:15に日本テレビのnews everyという番組で「問題噴出!都会の空家」というタイトルの特集が放送されました。
舞台は、当NPO法人都民シルバーサポートセンターの活動拠点となる世田谷区。
世田谷区は、全国の行政区でも最も空家が多く、その数なんと約5万戸。
その主な要因として、
①高齢者施設に入居された方が自宅に愛着があって空家のままにしている
②実家を相続した家族が、空き家を解体して更地にしてしまうと税金の優遇措置が適用できなくなり、固定資産税が約3~4倍にふくれ上がることが経済的負担となり空家のままにしている
という2点を挙げられていました。
世田谷区は、この空き家になった建物に対し、『せたがや空き家活動ナビ』という仕組みで、解体・売却・活用の促進を行っています。
区役所内にも空き家減少に向けて活動する「防災街づくり担当部建築安全課」という部署があり、その部署の活動が特集内でも紹介されていましたが、その活動内容は想像以上に大変なものでした。
空き家にしている所有者に夜間も含め足繁く訪問して交渉を重ねたり、交渉が進まない場合は戸籍を収集し、交渉のテーブルに乗ってもらえそうな親族の方にアプローチするなど、本当に手間と時間がかかる活動を行っていました。
世田谷区の住民が安心・安全に生活できる環境を作るうえでは本当に重要な活動ではありますが、この活動だけでは正直限界があるなと感じました。
私たち都民シルバーサポートセンターは、そもそも空き家にならないよう、未然に空き家を防ぐ「空き家予防活動」を行っています。
例えば、以下の活動が空き家予防に繋がります。
➀高齢者施設に入居された高齢者に対し、ご自身の豊かな老後生活のためにご自宅売却を促す
➁高齢者施設入居のタイミングでご自宅売却をしようと考えている高齢者の方にできるだけ負担とならないよう売却手続きをサポートする
➂おひとりさまの相続が発生した際に兄弟相続となり遺産分割協議で揉めて不動産に手が付けられない状況にならないよう、遺言作成をサポートし、スムーズな資産承継を実現する
このような活動を持続することにより、空き家の減少に繋がり、ひいては世田谷区の空家担当の方の負担減少にも繋がると確信しています。
今後さらに行政や地域包括支援センターなどと連携し、空き家予防に繋がる講演活動や相談窓口対応をしていく使命があると、この特集を見て強く感じました。
継ぐサポ
画像参照:https://www.ntv.co.jp/every/feature/20230404.html