2023年3月17日
意外なことに、施設入居や病院入院の際に必要な「身元保証」について、病院の看護師やソーシャルワーカーの方は、あまりその存在を知らないということを日々痛感しています。
実際、身元保証のサポートをさせていただいている方の面会に行くと、病院側からは「後見人さん」と言われてしまい、その度に『後見人ではありません、身元保証人です』と説明することになります。
以前、A様の身元保証のご支援をさせていただいた時のお話です。
A様は癌の余命宣告を受けており、入院中の病院では治療がこれ以上難しいと判断され、緩和ケア病棟のある病院へ転院することになりました。
その転院の際に身元保証人を求められましたが、ご親族が高齢で要介護度の高いお母様しかいない為、お母様では身元保証人が難しいということで私どもにご相談があり、身元保証契約を締結する運びとなりました。(後に、介護施設に入居するお母様の身元保証人にもなります)
その身元保証の内容には、転院の際の医療費清算、転院先病院の入院手続き、病院訪問によるご本人のサポート、ご逝去時の身元引受けや医療費清算、火葬や納骨といったものがありますが、この一連のサポートを目の当りにした病院のソーシャルワーカーさんから、
『本当に素晴らしい活動をされていますね。こんな素晴らしい活動をされていることを是非当院の看護師や医師に教えてあげたい』と、嬉しい言葉を頂きました。
それを聞いた私は、『是非、病院内で勉強会をさせてください』と伝えたところ、快く受け入れて頂き、後日病院内で勉強会を行うことになりました。
勉強会当日、ナースステーションに通された私たちは、医師・看護師・ソーシャルワーカーさん総勢15名位の方々に向けて、身元保証のサービスとサポート事例についてお話をさせて頂きました。
そのお話しをしている間、これまで以上に皆さんがとても真剣に耳を傾けてくださっている感覚がひしひしと伝わってきました。
緩和ケアを担う医師や看護師は、常に生と死に向き合い、真剣に患者様の支援をしています。
そのため、何とかしたいという気持ちが強く、今回のような感覚を生んだのだと思います。
今回の勉強会を通じて、こんなことを感じました。
もっと多くの医師や看護師、そしてソーシャルワーカーの方々が、身元保証サービスの内容をより理解し、支援者のいない高齢者へ声を掛けて頂くことで、より多くの方が救われるのではないかと。
そのようなことを思い描き、もっともっと多くの病院(医師・看護師・ソーシャルワーカー)に身元保証の価値を伝えていきたいと感じた勉強会でした。
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