2023年3月2日
私ども都民シルバーサポートセンターでご相談対応させて頂いた方が先日お亡くなりになり、後日営まれたお別れの会に参列してきました。
お亡くなりになった方は、お子さまのいないご夫婦のご主人で、ご相談いただいた時には体調もすぐれず、余命僅かな状態でした。
奥様も認知症で在宅生活が難しいことから、ご夫婦共に同じ病院に入院されていました。
入院後ほどなくして担当ケアマネジャーから、「ご夫婦の支援をしてくれる身近な方がいないのでこの先がとても不安。助けてあげてほしい」と相談がありました。
すぐにご本人とお会いし、色々なお話を伺ったところ、何の対策もしないと次のような問題が起こりうると感じました。
〇ご主人が亡くなった際、相続人となる奥様と兄弟間で遺産分割協議が必要となり揉めてしまう恐れがある
〇それによりご主人が望むように『全財産を奥様に相続させる』ことができなくなる可能性がある
〇残された奥様が将来にわたって安心した暮らしを送れる保障が今はない(財産管理・身上看護・お住まいの不安)
〇奥様が亡くなったときに死後対応をしてくれる人がいない
これらの不安や問題に対し、ご主人の死期が迫っている状況でどれだけの対策が取れるか不安でしたが、できる限り迅速な対応で次の支援をさせていただきました。
〇『全財産を奥様に』という気持ちを確実に実現するための遺言公正証書作成
〇奥様が安心して暮らせるための高齢者施設探し
〇家族に代わって財産管理や身上看護を行うための後見申立て
正直、もしかしたら手続きが間に合わないかもしれないという不安もありましたが、当団体と連携している企業や専門家の方の大きなご協力をいただき、何とかご主人がお亡くなりになる前に全ての対策を講じることができました。
まさに私どもが一つの窓口となり、多くの経験やノウハウによって適切にスピーディーにコーディネートしたことで対策ができたと思いますし、これが私たちの強みであることを強く感じた事例でした。
お別れの会に参列し、ご主人からは『安心して天国に行けるよ。ありがとう』と言っていただいているような気がしました。
継ぐサポ